難病患者 医療費助成停止、十数万人か

毎日新聞2018年6月17日

難病の医療費助成制度の主な変更点
今年1月から制度変更に伴い軽症者は制度の枠外に置かれ
 難病患者への医療費助成制度が今年1月に変更されたのに伴い、助成継続が認められなかった軽症の患者が少なくとも39府県で約5万6000人に上ることが、毎日新聞の調査で明らかになった。全国では8万人前後になる計算で、患者側が断念するなど未申請のケースも合わせると十数万人が助成対象から外れたとみられる。軽症者が制度の枠外に置かれて実態がつかみにくくなることで、症状の悪化や急変時の対応の遅れ、難病治療研究の停滞などが懸念される。
 難病法が2015年1月に施行され、国は医療費を助成する病気の数を拡大した一方、全体の助成額を抑えるため軽症者を対象から原則外した。ただ、同法施行前から助成を受けてきた患者については、昨年12月末まで病状の軽重に関わらず助成を続ける3年間の経過措置が取られてきた。
 今年1月以降は、都道府県が指定する医師が病気ごとに定められた基準に従って病状を判定。「軽症」であれば、医療費が一定額を超えない限り、都道府県から受給者証が交付されない。毎日新聞は5~6月、各都道府県に新基準での認定結果を尋ね、「集計中」などとした8都道県を除く39府県の回答を分析した。
 その結果、約47万人の経過措置対象者の12%に当たる約5万6000人が、助成を申請したものの不認定となっていた。不認定率は各自治体とも1割前後で大きな地域差はない。医師の診断から申請自体を諦めたケースなど、未申請者も約4万人(9%)いた。
 昨年末時点の経過措置対象者は47都道府県で約70万人おり、同じ割合なら、不認定は全国で8万人前後、未申請は6万人前後に上る計算になる。計十数万人がこれまで受けていた助成額は明らかになっていない。
 助成の対象外となった難病患者は、医療費の自己負担が増すほか、年1回の更新手続き時に自治体が出す制度変更の通知などを受け取れなくなる。また、更新の際に提出する診断書(臨床調査個人票)は、国で集約して難病研究に活用されるが、今後は軽症者のデータが欠けることになる。
 患者団体「日本難病・疾病団体協議会」の森幸子代表理事は「不認定の多さに驚いた。軽症者も重症化を防ぐ治療が必要で、支援が届くようにすべきだ。法改正の議論で是正を求めたい」と話す。

難病法
 難病患者への医療費助成や療養生活環境整備、難病の調査研究推進などをうたった法律。それまで法に基づかない予算措置だった医療費助成の対象疾患を拡大し、旧制度下の56から331(今年4月1日現在)に増やした。患者の自己負担割合は2割に減り、さらに所得に応じて月3万円までの負担上限があるが、軽症者は原則対象外。助成は国と自治体の折半で、今年度の国の予算額は約1012億円。施行5年以内の見直し規定があり、今夏にも国の審議会で議論が始まる。

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