退院後の介護施設仲介、クラセル、患者情報、チャットで交換、米VCから5000万円調達

日本経済新聞  2018/06/09

 介護支援のスタートアップ、クラセル(神戸市)は専用サイトを通じた病院と介護施設の仲介サービスを展開する。病院と施設が直接、高齢者などの患者の情報を交換することで退院後、スムーズに介護が受けられるようにする。このほど米有力ベンチャーキャピタル(VC)から調達した資金を活用し、全国展開を視野に神戸市内の病院や施設に登録を呼びかける。(沖永翔也)
 同社は2018年1月に病院などと介護施設や在宅介護を担うケアマネジャー(介護支援専門員)を対象とした専用サイト「KURASERU(クラセル)」を立ち上げた。退院を控えた患者やその家族の了解を得た病院がサイトに患者の年齢や要介護度などを公開し、施設やケアマネが受け入れ可能か否かを判断する。病院など医療機関と介護側が双方向で情報交換できるシステムは全国初めてだという。
 施設やケアマネは受け入れ可能と判断した患者についてサイトを通じて病院側と直接、チャット形式でやりとりできる。双方がより詳しい情報を交換することで、患者が退院後、スムーズに介護を受けることができるようになる。サイトには神戸市内の46の病院と128の介護施設が登録しており、これまでに19人がこのシステムを利用して退院後の生活に入った。現在、約30人の患者の情報が開示されている。
 医療機関に入院している高齢患者は、治療を終えた後も体力回復のために長期間の療養が必要になることが多い。従来は社会福祉士などの資格をもつ病院の医療ソーシャルワーカーが、退院時の受け入れ先を患者の代わりに探していた。1日に何十本の電話をかけたりするなど「業務外の仕事なのに忙しいうえ、病院と施設側のコミュニケーションが不足していた」とクラセルの川原大樹社長は指摘する。
 少子高齢化により日本の65歳以上の人口は3000万人超と人口の4人に1人に達している。厚生労働省は25年をメドに高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしができる地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築に取り組んでいる。
 こうした観点から今回の仲介サービスが評価され、クラセルはこのほど米シリコンバレーに本拠地を置くVCの500スタートアップスから同社日本法人への第三者割当増資の形で5000万円を調達した。同社は日本も含めた世界各地で起業支援をしているが、関西企業への投資は初めて。
 クラセルはこの資金を活用してシステム開発と営業活動を加速する。まず19年2月までに神戸市内のすべての病院など医療機関や介護施設への普及を目指すとともに、東京都や大阪府などへの進出を進める。システム利用を促すため、これまで退院患者の受け入れ施設が決まった際に受け取っていた手数料を無料にすることで、19年には480人程度の退院サポートを目指す。

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