【北海道】看護師不足で療養病床設置できず 町立和寒病院 予定では4月から

北海道新聞  2018年5月23日
 【和寒】町立和寒病院で4月から実施する予定だった病床の変更が、看護師不足で行われていない。同病院が昨年7月に策定した改革プランで、一般病床を30床から10床に減らし、療養病床20床を新たに設置する計画だった。町は不足する常勤看護師2人を10カ月以上募集しているが応募はわずかで、22日現在、採用には至っておらず、看護師確保の難しさに直面している。
 町は昨年7月、長期的な病院経営健全化に取り組むため、総務省と道が示したガイドラインなどに基づき改革プラン(2017~20年度)を策定。病床利用率を17年度の32%から20年度に70%に上げることなどを掲げた。この実現に向け、4月から一般病床を10床に削減し、07年度に廃止した療養病床を復活させる予定だった。ただ町は改革プラン実施にあたり、必要な看護師数を、看護師長のほか常勤看護師14人としているが現在は常勤が12人しかいない。
 昨年7月に2人が退職して以来、町はハローワークを通じて全道募集しているが補充できず、プランのスタートができない状態だ。同病院の佐々木淳事務長は「職員を通じて勧誘もしているが看護師不足を痛感している」と話す。
 同病院は今後、ナースバンクの登録も検討。新たな看護師が採用でき次第、病床の変更を行う予定だ。

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