日経社説:データ専門家の育成を急ごう

日本経済新聞 2018年5月5日

 データ分析の専門家を育てる動きが盛んになってきた。専門の学部を設ける大学が増え、産学連携の枠組みも整備が進んでいる。
 膨大なデータを分析して活用することにより、金融や医療、サービスといった幅広い分野で技術革新が進む。様々な学問が発展する基盤にもなる。分析技術を身につけた人材は不足しており、育成を加速する必要がある。
 育成でまず重要になるのは、教える人材の確保だ。日本の大学にデータ分析の基礎となる統計学を教える学部が少なかったことへの対策が要るほか、産業界のニーズをくみ取る能力も求められる。
 課題を解決する有効な手段のひとつは、産学連携により企業が抱える人材を活用することだ。
 日立製作所やNTTドコモなどの大手企業は有力大学と組んでデータ分析の専門家を育てる組織を設け、今夏から大学院生を対象にした講座を開く。こうした動きは米国で成果をあげており、日本でも積極的に進める必要がある。
 4月に首都圏で初めてデータサイエンス学部を設けた横浜市立大学は65人の新入生を受け入れ、地方の国公立大学なども学部やコースの新設を検討している。データ分析は新しい学問分野だ。大学は効果の高い教え方や教材を競う必要がある。
 ただ、実務を担う人材は数十万人規模で不足するとみられており、大学だけで育てるのは難しい。人材の裾野を広げることが重要になる。大学の教育内容はネットを使った授業の配信システムなどで広く公開し、知識や関心を持つ人材を増やすべきだ。
 高度な専門知識がなくてもデータを分析できるIT(情報技術)システムも開発が進んでおり、活用は検討に値する。
 データ活用にはプライバシーの侵害など負の側面があることにも目を向ける必要がある。社会に不安を抱かせることがあれば活用は遅れる。こうした事態を避けるため、倫理や社会との対話について教えることも重要になる。

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