インドに介護研修拠点 人材受け入れ 日本語教育も…政府 秋にも

読売新聞 2018年8月20日

 政府は、介護現場へのインドからの技能実習生受け入れに向け、事前に日本語教育や介護学習を行う拠点をインド国内に設置する方針を決めた。今秋以降、日本語教師や介護福祉士を首都ニューデリーに派遣する。介護に欠かせないコミュニケーション能力や技能の底上げを支援し、日印間の介護人材の環流を促すことで人手不足を打開する一助にしたい考えだ。
 昨年11月の技能実習適正実施・実習生保護法施行に伴い、外国人実習生が介護現場で働く仕組みが整った。実習生は来日時に基本的な日本語を理解する水準が求められ、介護分野では専門用語や細かな日本語表現も必要となる。政府は質の高い「即戦力」を安定的に確保するため、インドでの事前講習プロジェクトに乗り出すことにした。
 具体的にはニューデリーの看護大学などに日本語教育センターを設置し、6~8か月の日本語教育を受けられるようにする。実習生を送り出す窓口となる現地の商工会議所などには日本の介護福祉士を派遣し、技能研修にあたる。介護に関するカリキュラムや教材も提供し、日本でのリハビリや自立支援の取り組みも紹介するという。
 日本語教師や介護福祉士の派遣は民間の教育・福祉機関が担い、渡航費や教材作成費は日本政府が負担する。来年4月には、技能実習制度の修了者らを対象に新たな在留資格として「介護」が加わる予定で、政府は今回の支援事業を介護人材確保に向けたモデルケースと位置づけている。
 少子高齢化が進む日本では、2025年に約38万人(厚生労働省推計)の介護人材の不足が見込まれている。10億超の人口を抱えるインドでも、将来の高齢者増に備えて介護人材の育成が急務となっている。インドとしては、日本での在留期間を終えた介護人材が帰国後、介護業務に従事することを想定している。

外国人実習生の質確保
政府がインドに研修拠点を整備し、介護実習生の受け入れに注力するのは、介護人材の量とともに質を確保する必要があるためだ。
 人手不足が深刻化する介護現場では、実習生に期待が寄せられている。最長5年の実習期間を終えた人が希望すれば、「介護」の在留資格(原則5年)を得て日本で最長10年間、働き続ける道筋もできた。
 ただ、介護は高齢者の命にも関わる仕事だけに、高いコミュニケーション能力が求められる。介護サービス利用者やその家族、同僚との意思疎通が特に大切となる。政府が今回、インドで日本語教育や技能研修に取り組むのはこのためだ。
 人材確保を急ぐあまり、質の低下を招けば、受け入れの門戸が閉ざされかねない。(政治部 大藪剛史)
  技能実習適正実施・実習生保護法  様々な職種の技術を身に付けるために来日する外国人実習生の保護強化や、技能実習制度の拡大を図るため、2017年11月に施行された。優良な受け入れ先での実習期間を最長3年から5年に延長し、対象職種に「介護」を加えた。実習生の受け入れ側に対する規制・監視が強化され、人権侵害に対する罰則も設けられた。

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